ライスとともにこの一年

今年を振り返ろう、と思いつき、考えて考えてみたところ、結局ライスが中心だった今年一年。 


実は彼らに注目し始めた最初のころ、「しばらくしたら飽きるかなあ」と思っていたんですよね。
テレビでの露出がそれなりにある人ならばともかく、
地方に住んでいて「売れない芸人」をいっしょうけんめい応援するというのは、
物理的にも難しいし、そうしたら気持ちがそのうちついて行かなくなることもあるから、と。 

しかし、本当にインターネットさまさま、でした。 
AGE AGE LIVEシチサンライブが見られることによって、
東京の若手芸人がとてもチェックしやすい。
特にシチサンライブは後日配信ですから、見ようと思えば全部チェックできるわけで。 

ライスがシチサンライブの隔週メインを張るようになって数カ月。 
相変わらずフリートークは不安な点もありますが(そもそも田所の滑舌が悪いんだからしゃーない。) 
フリートークがまだまだ「20代のわりとフツーの男子」っぽいのに対し、 
黒さに満ちあふれたコーナーのギャップがすばらしいのではないでしょうか。 
さらに言えば、普段かわいげのない田所がふと20代の男子に戻るというか、
服装のことを言われてちょっと照れてみたりする瞬間が好きです。

やっぱり、どこでも話題になっていたのはドッキリ企画。 
テレビでもなんでもドッキリというのはベタで王道の企画ですが、
「人が死ぬ」ドッキリなんだから黒すぎる。
冗談じゃない!ってのがだまされた側の正直な意見だろうなあ。 

関ちゃんが死んだと聞かされながらも、いっしょうけんめいにコーナーを成立させようとがんばったゆったり感にジューシーズの赤羽さん、児玉さん。
何より田所の背中を押した男前すぎる押見さん。
出番がなかったのに、関町が本当に死んだらこんな感じなのかと考えて悲しくなり、ネタは知っていても楽屋でみんなと泣いてしまった池ちゃん。 

実は一番黒いのは、ひとりだけ何も知らずにはしゃぐKY男を演じたジューシーズ松橋・・・!?
(この男も最近目が離せない人のひとり)

関ちゃん愛されてるなあ、と思ったし、みんながあんな顔するもんだから、赤羽さんが「よかった〜!!」と言って崩れ落ちたときには思わず涙。
お笑いライブに涙って、ありなのか・・・?
だけど、本当なら「冗談じゃない、ふざけるな」と思うはずのところを「あぁなんだかよかったー。しかも笑ったー」と済ませられるのは、
関ちゃんのもともとのキャラもあるんじゃないかなあ。
「お前なんか死んだってよかったよ!!」って言えちゃうキャラ。  

そのほか、「新しい波16」に出演したものの、「ふくらむスクラム」のレギュラーメンバーになれなかった面々が集まった「73色々反省会」、
9期が昔の格好に昔のネタで出演した「バック・トゥ・ザ・キューキ」など、
自虐とブラックさにあふれた企画。
「人望あるのかお呼ビンゴ」など、お客さんも何が起こるのかワクワクして楽しかった企画。 

田所の頭ん中、どうなってんだ!? 
27歳の若手芸人の頭ん中くらい、一年もすればなんとなーくわかるようになるんじゃないのかなーくらいになめていたら、いまだに全然わからない。
あの男が何を考えているのか。
まだまだ引き出しに物をたくさんつめこんでいるんじゃないか。
新作コントにもいつも感心してしまうし。 

ベタほめすぎて気持ち悪いですが(苦笑)。
 
またさらにベタぼめをすると、普段は何を考えているのか全然分からない、
情熱家とか努力家とかいうイメージのない彼が
この間のシチサンライブで「芸人、前の年より少しずつでも仕事が増えていれば大丈夫。昨年よりはテレビの仕事も営業の仕事も、少しずつ増えている」となんだかちょっとアツいことを言ってくれてたのが印象的だった。 
この男もそういうことを考えるんだなあ、と。
また田所がわからなくなった。 

 
ここまで関ちゃんのことをあまり褒めもしない私ですが・・・・
今年は関ちゃんのスクラッチが定着した年でしたねぇ。
POISONの阿部ちゃんが「お前コスいなあ」と言いながらニヤニヤしていた顔がたまらなかったです。
どこまでわざとでどこまで天然なのか、かわいい人ですよねえ。
そして「○○な話」に出て、ひとりでもやっていけるようなことを言う田所に
「俺はお前を追いかけるよ」と言った関ちゃんが好きです。
私たちと同じく彼は田所仁を好きなんじゃないかなぁ・・・・と。

某番組のオーディションで「君達は合格する気があるのか」と怒られたり、
本人たちも焦りを感じるときだと思います。
けれど、田所の言うように
「昨年よりも少しずつでも仕事が増えれば」。
2010年のライスが昨年より少しでも前に進めていますように。
KOCで準決勝くらいまでいったらうれしいなあーー。